バイバイ

冬の寒い風の中にも 春の暖かい風が混じって
それが 僕らに 次の生活を予感させた
あなたと過ごした日々を どうやら過去に変えるらしい
それでも 僕らは それをただ只管に受け入れた

優しくしたことなんて いちいち覚えてないけれど
優しくされたことなら みんな覚えてるよ

なんだか照れくさくて いまさら照れくさくて
「ありがとう」も言えず いつものようなバイバイ
二人歩く帰り道 これで最後の帰り道
「ありがとう」と何度も 心の中で呟いた

悪ふざけなんかをしては 平然を装ってみせた
そんなの 互いに きっと見透かしているんだろうけど
目の前で起きていることは 現実味ないまま進んでゆく
それでも 僕らは それをただ只管に受け入れた

何の意味もなく 始まった僕らの日々は
終わりになるに連れて 意味を持ち始めるよ

なんだか格好悪くて いまさら格好悪くて
寂しさも見せず いつものようなバイバイ
みんなと過ごした日々が あなたと過ごせた日々が
止まりそうな僕を 次の場所へと向かわせる

僕らの大切な日々を次の季節が終わらせる

なんだか照れくさくて いまさら照れくさくて
「ありがとう」も言えず いつものようなバイバイ
一人歩く帰り道 これで最後の帰り道
「ありがとう」と何度も 心の中で呟いた

冬の寒い風の中にも 春の暖かい風が混じって
それが 僕らに 次の生活を予感させた
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