おんなの朧月

惚れたお方の やさしい嘘に
酔って泣きたい 甘えたい
いいの いいのよ わかります
男と女 しあわせは
少し朧(おぼろ)な 方がいい
お猪口(ちょこ)にゆらゆら おぼろ月

ひとり歩いた 女の道は
しゃんと生きても 七曲(ななま)がり
いいの いいのよ 聞かないで
あなたの胸で ため息も
そっと吐息(といき)に 変わります
ほんのり紅差(さ)す おぼろ月

たったひとつの 女の灯(あか)り
あなた灯(とも)して くれました
いいの いいのよ 嬉しいの
運命(さだめ)は運命 浮き世なら
夢のつづきは 夢で見る
呑み干しましょうか おぼろ月
×