たそがれ坂の二日月

たそがれ坂の先っちょに
薄(うす)く鋭い月がでる
三日月前の 二日月(ふつかづき)
抜いた指輪の白い痕(あと)

路地の奥には猫がいる
通りすがりの人がみな
手招きしても後退(あとずさ)る
わたしの駄目な 恋のよう

この街も悪くなかった
いい人ばかりがなぜか多くて
いくつかの恋もしてみたけれど
気に掛かるのは やっぱり…あなた
季節(とき)のまにまに

たそがれ坂に浮かぶのは
レモン・ルージュの 二日月
男と女 淋しさに
抱きしめられて 抱きしめて

罪の香りのくちづけに
嘘の苦(にが)さが混じった日
愛した分の高さだけ
哀しみの谷 深かった

あれからも生きてきたわよ
悲しい時ほどわざと微笑(わら)って
いくつかの街で暮らしたけれど
気に掛かるのは やっぱり…あなた
季節(とき)のまにまに

いくつかの恋もしてみたけれど
気に掛かるのは やっぱり…あなた
Uh Uh Uh…
×