氷雪海峡

サハリンの 女の血が混る
おまえの素肌は あたたかかった
吹雪舞いこむ 岬の宿の
寝物語は 忘れないぜ
北の岬で 生きて行くには
抱いて抱かれて 眠るだけ
あゝ白い暗やみ 氷雪海峡

窓から見えてた オホーツク
おまえの昔に そっくりだった
胸のひびわれ 岬の春に
花が咲くのは いつのことか
北の岬で 生きて行くには
甘い恋など 邪魔なだけ
あゝ恋を葬う 氷雪海峡

生きてる事すら 切なくて
さすらう旅路で おまえに逢った
海鳴りきこえりゃ 抱きあうだけだよ
言ったおまえを 忘れないぜ
北の岬を 思い出すたび
おれも死ぬ時ゃ きっと行く
あゝおれとおまえの 氷雪海峡
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