希節

11の日を この身にしるし
戸惑いながら 芽生えたこころ

ちいさな蕾よ
それぞれ ちがくて いいんだよ
わすれても わすれない

灼熱にじっと この身をさらし
汗をぬぐえば もう秋のかぜ

ちいさな蕾よ
日に日に 変わってって いいんだよ
きょうのこと 話そう 寄り添って

あなたのやさしさに ふれるたびに
わたしのなか 水が澄んでゆくよ
くだらないこと云って 笑うたびに
ほどけてゆくようで 生き返れた

誰も知らない 見たこともない
色に溢れた あたらしい花

寒い冬には もうすぐ を 待つ
名前をつけて しみじみ 歌う

ちいさな蕾よ
それぞれ ちがくて いいんだよ
春には いっせいに 咲くでしょう
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