妻の鑑~山内一豊の妻~

表(おもて)で輝(かがや)く 大黒柱(だいこくばしら)
陰から支えて 妻(おんな)は光る
名馬(めいば)に跨(またが)り 誇(ほこ)らしく
胸張るあなたの 勇(いさ)ましさ
千代の心も 千代の心も 日本晴(にほんば)れ

「お嫁入りの餞に 親から頂戴しましたこの十両
一豊様のお役に立つのでしたら
千代は本望でございます
信長公の馬揃え 御目に留まった暁には
どうぞ どうぞ思う存分お働きくださいませ」

遣(や)り繰(く)り身上(しんしょう) 敷居(しきい)の外に
曝(さら)けて見せたら 妻(おんな)が廃(すた)る
苦労は竃(かまど)に 焼(く)べながら
あなたの出世(しゅっせ)を 祈ってた
今日の門出(かどで)に 今日の門出に 嬉し泣き

骨身(ほねみ)を惜しまず 細腕(ほそうで)ひとつ
一向(ひたすら)尽(つ)くすも 妻(おんな)の努(つと)め
ふたりの幸せ 続く道
明日(あした)を照らした 夢あかり
千代(ちよ)の笑顔に 千代の笑顔に 春が来た
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