宝もの

一行書いては また消して
かぜなど引くなと みじかいが
心をこめてる 封筒に
故郷のかおりも 入ってた
見るたび涙で 読み返す
おふくろ手紙が 手紙が宝もの

男は器用に 生きるなよ
くよくよしないで 元気出せ
裏町屋台の おやじさん
商売抜きだぜ 飲んでけと
コップにお酒を 注ぎ足して
人情言葉が 言葉が宝もの

だまって酒飲む 兄ちゃんは
写真の父ちゃんに 似てきたよ
電話の向こうで 妹が
笑っているのに なみだ声
顔だけみやげに 帰ってと
待ってる家族が 家族が宝もの
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