流氷挽歌

ここは最果て オホーツク
花も咲かなきゃ 恋唄(うた)もない
海の男にゃ 惚れるなと
風がひゅるひゅる 空で啼く
浜にゃ流氷 あんたは来ない
女は何待つ… 春を待つ

酒でくすりを 煽(あお)り飲み
飲めば一緒と 笑う男(ひと)
春が来るまで 帰らない
無事を祈って 手を合わす
浜にゃぽつんと おんぼろ船が
女は何待つ… あんた待つ

男やん衆 行く先は
何処の漁港(みなと)か 今ごろは
海が明けたら 腕ん中
きつく抱かれる 夢をみる
女は何待つ… 春を待つ
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