四月のばらの歌のこと

ガラス戸の向こう側で
崩れかけた夜が映る

輪っかが 途切れないように
ありもしないこと はなさないか
たとえばこんなふうに

ここにいるのに
君を照らすマッチもライターもなくて

ガラス瓶の向こう側で
眠る僕は 四月のばらの歌のこと
思い出すでもなく
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