ナニモノ

最近は別に悪くない でも調子よくもない
それもしょうがないじゃないか
もう大人なんだから

歓声を浴び胸を張る 同年代のアスリート
目を背けてしまう自分は
まだ子供なんだろうか

いつもどおりの暮らしに 嫌気が差すこともないけど
いつもどおり今日だって これでいいのか問いかけてる

校舎裏君が褒めてくれたあの歌の名を
輝きの裏で泣くことに決めたあの日を
薄暗い部屋で 只独り思い出している僕は
いま何者なんだろうか

思ってたよりも毎日は“どうでもいい”が肝心です
どうにもならないことはもう 捨ててみるのが吉でしょう

帰り途 ふと嗅いだ匂いが僕を連れ戻す
思い出は心じゃなく 身体が覚えているようだ

人を傷つけた夜に見せた 母親の顔
ポケットに隠したチョコレートの 嫌な甘さを
薄暗い部屋で また独り思い出している僕は まだ馬鹿者でいいから

葉桜揺れる季節に君を汚したあの夜を 誰に知られることもなかった恋を
狡さを知った瞬間を 悲しくて笑う強がりを
思い出している僕は ああ、何者なんだろうか
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