スプートニク

いつかは星になる僕らのことを
憶えていてほしい

呼吸がはじまったその日に僕らは
誰かが用意した宇宙船に乗り込んだ
行き着く場所さえも知らされないまま
生命を燃料にして船は飛び立った

それが長い旅のはじまりだなんて
思いもしなかったな

いつかは星になる僕らのことを
憶えていてはくれないか
燃え尽きて 灰に変わっても
記憶の中で呼吸は続いている

あらゆる形をした不幸の礫を
僕らは避けられず船は遂に墜落した
横たわる身体に痛みが走って
失くした筈なのに何故か妙に嬉しかったんだ

なぜ人は夢を見るんだろう
なぜ人は生まれてきたんだろう
なぜ人は生きていくんだろう
なぜ人は星になるんだろう

すべてが分からないのは
きっと神様の仕業だろう
いつか星になったその時に
答えを教えるんだろうか

それは果たして優しさなんだろうか

いつかは星になる僕らのことを
思い出してはくれないか
夢を見て 心を燃やして
果てまで飛べよ 翔けるスプートニク
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