キャッチボールとドッジボール

「エヴァの新作を見た?」「うん、見たよ」
事実と事実のドッジボールじゃ会話の風船がしぼみます
「エヴァの新作を見た?」「うん、カンドー」
事実と共感キャッチボールし会話の風船をふくらまそう

承認を求めたエヴァのシンジは「ひきこもり」タイプで
承認を拒んだエヴァのアヤナミは「アスペルガー」だと
アスカみたいに嘘ぶいてみてもしかたがない
キャラ付けのATフィールドの向こうに「逃げちゃ駄目だ」

キャッチボールじゃなく ドッジボールするのがコミュ障
ドッジボールじゃなく キャッチボールするのがコミュ力

キミは「人見~知りなんで……」と会話を壊すよね
「逃げちゃ駄目だ」どっちもキャッチができないよ

「昨日の野球を見た?」「いや、見てない」
事実と事実をぶつけ合うだけじゃ会話の風船がしぼみます
「昨日の野球を見た?」「どうだった?」
答えがNOでも質問返して会話の風船をふくらまそう

コミュ力磨いてスクールカーストの地位を奪い合い
キャラとフォロワーの相互確認に明け暮れる毎日
「自分がどう見られているのか分からなくて、怖い」
周りを気にして過剰適応 自己承認の病

デッドボールが怖くて 打席に立てないコミュ障
デッドボールを恐れず 打席にたつのがコミュ力

キミが「コミュ症」を乗り越え打席に立ったなら
社会はキミにデッドボールを食らわすだろう
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