猫のあくび

窓際にもたれ眺めていたんだ
オレンジ色の街
なぜかとても小さく見えた

当たり前の日々 今ここにあるもの
例えば違っても 二人何も変わらないはず

そうさ
風が吹くから時は流れ
うつろう季節にただ戸惑う
全ては猫のあくびひとつと無関係じゃない
それを
誰も教えてくれはしない
重なりあう幾つもの奇跡
不思議なことばかりだろう

やぶれた地図を手に
二人で歩いた そろそろ慣れた街
無数の音で心をうめて

ことわりもなく横切る線路に
途切れた遊歩道
ここで少し立ち止まるよ

そうさ
君がいるから僕は笑う
長い夜だから眩しい朝
全ては猫のあくびひとつと無関係じゃない
そして
新しく描かれる記憶
描かれたら色褪せる記憶
不思議なことばかりだろう

鈴の音を聞いたら
振り返ってしまう
何か企んでいるのかい

そうさ
風が吹くから時は流れ
うつろう季節にただ戸惑う
全ては猫のあくびひとつと無関係じゃない
それを
誰も教えてくれはしない
重なりあう幾つもの奇跡
不思議なことばかりだろう
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