風町電車

夢の中 君が言った 「春だね…」って 僕は目覚めて
何となく そわそわする

椅子も ニュースも 牛乳も 早過ぎた朝に ちょっと 孤独
漂わせ 音を立てる

君のいない 不自然な時間と 昨夜(ゆうべ)買った コンビニのパン
ぼーっと開けた 口に放り込むだけの
味気ない朝食

風の電車に乗り 金の夜明けのなか 君を迎えに行こう いますぐに

アパートの ドアの向こう 朝焼けが 僕を急(せ)かした
海沿いの 君の町へ 

誰もいない 駅を始発電車 西へ向けて 滑り出した 
空になった ギターケースにもう一度
溢れ出す旋律(メロディー)

風の駅を過ぎて 銀の海を越えて 君の眠る町まで 笑顔まで

風の電車に乗り 金の夜明けのなか 君を迎えに行こう いますぐに

風の駅を過ぎて 銀の海を越えて 君の眠る町まで 笑顔まで
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