夜に溶けてゆく

衣ずれのような雨 街路(まち)を濡らしてる
止まらないタクシーに 中指を立てる
ついてない夜はこんなものさ おまえの部屋にテレフォンコール
15回目のベルが鳴る

傘のない二人づれ キスを交わし会う
B級のシナリオを俺は思い出す
行き場のなさに舌打ちひとつ 昨日おろした黒い靴(シューズ)も
もうくたびれた みたいだぜ

だけど夜がくれる奇跡は甘い蜜の味
今日もロマンスとダンスの真夜中が花開く

一夜限りの恋が 今夜も俺をアツくする
眠ることのない街 あやしい夜に溶けてゆく

魂を抜かれても かまいはしないさ
空っぽの心なら 罪を感じない
雨の匂いのしみたジャケット 濡れた煙草に火をつけながら
夜の扉をあけて行く

物語を話すみたいに囁いておくれ
からみあうその視線から 身動きがとれないぜ

一夜限りの恋よ やさしく俺を抱いてくれ
終わることのない街 果てない夢を見せてくれ

だけど夜がくれる奇跡は甘い蜜の味
今日もロマンスとダンスの真夜中が花開く

一夜限りの恋よ 優しく俺を抱いてくれ
終わることのない街 果てない夢を見せてくれ

一夜限りの恋が 今夜も俺をアツくする
眠ることのない街 あやしい夜に溶けてゆく
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