淋しい素描

浅き夢みし
人の世は
酔いを重ねて
ただ 悲し
泣くも
笑うも
ただ ひとり
いつか 畳に うつ附して
しばし 浅き眠り 春の夜

悲しき想い
あとにおかしく
死ぬことやめて
帰りきたり
暗き
部屋に
雨の音
眼の上に 腕附せば
しばし 浅き眠り 春の夜
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