白萩の宿

雨にかくれて 人目を忍ぶ
さだめ哀しい 乱れ萩
ねぇ… あなた…
抱かれたままで 散らせてよ
妻という名の 倖せ捨てて
濡れてこぼれる 白萩の宿

たった三つの 年の差だけど
女ですもの つらいのよ
ねぇ… あなた…
綺麗と言って もういちど
肌をよせても 添寝のすきに
別れ風ふく 白萩の宿

悪い女と 指さされても
いのち宿して みたかった
ねぇ… あなた…
この世は 罪なところです
ひとり身をひく じゃのめの傘に
なみだ雨ふる 白萩の宿
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