北フェリー

白い波間に 指輪を投げて
過去(むかし)をすてたと ふるえる人よ
傷ついた 都会の暮らし
俺が忘れさせてやる
北行きフェリー おまえを抱けば
ああ 海峡越しに 陽が沈む

なぶる潮風 コートでかばい
生きてく望みの くちづけ交わす
振り向けば 今日までふたり
長いまわり道だった
北行きフェリー 涙の霧か
ああ 海猫鳴いて 恋が行く

たどり着く町 夢見て眠れ
静かな港が 迎えてくれる
今度こそ 幸せ探す
明日がきっとあるだろう
北行きフェリー 悲しみ越えて
ああ 海峡の果て 陽が昇る
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