ハッピーライン

川を越えた先に見えている壁が
ずっと続いている
消えない煙を吐き出しながら今日も
動いている

僕がずっと前に作られた工場は
どこにあったろう
消えない気持ちを吐き出しながら今日も
探している

ネジがどっか足りてないな
顔もちょっと適当だ
足はだいぶ短いんだ
まぁ別にいいけどさ

僕の工場では
ラインがひとつ、
ふたつ、みっつ、
動いてないのさ

誰も彼もが抱えている問題を
まるで僕らは
世界で自分だけが知っているような
そんな顔をして

ネジがどっか足りてないな
まぁそんなもんだろな

僕の工場では
ラインがよっつ、
いつつ、むっつ、
動いてないのさ

僕ら流れる煙を眺めながら
話し続ける
昨日は聞いてもらえなかった
言葉だって
明日になれば

僕の工場では
ラインがななつ、
やっつ、ここのつ、
動いてないのさ

今は人影のないこの壁の中
歩き続ける
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