三年椿

涙は海に 捨てては来たが
じんと瞼が 熱くなる
汽笛を泣かせて 船が着く
三年ぶりの 桟橋は
鴎の歌に 波の歌
やさしすぎるわ ふるさと岬

ひとりの人と たがいに決めた
恋に背いて 傷ついて
今では影絵の さくら貝
三年たてば 何もかも
女は変わる ものなのに
変わらないのね ふるさと岬

おもい出さえも 失くしたわたし
錆びた錨ね 夢なんて
やっぱり此処(ここ)しか なかったの
三年椿 赤い花
こころに抱いて もう一度
生まれかわるの ふるさと岬
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