傘をさす先輩

傘をさす先輩の背中の、隣のその子は誰?

何気ない言葉や
仕草にドキドキし始めていた
それさえ気付かぬ鈍感な先輩

冗談言って笑い合い
「妹みたいでかわいいな」って
きっとそれが先輩なりの
答えだったんだよね

傘をさす先輩の背中の、隣のその子は誰?
先輩に褒められたえくぼに落ちた私の雨が
気付かれちゃわないように
そっとその場から逃げるけど
ちょっとくらい気付いてくれないかなってダメな女ね...

何もなかったような顔で
おはようと声掛けてくる
それが余計、胸をぎゅっと締めた

おかしいな、梅雨は明けたのに
わたしの心はまだ水無月
てるてる坊主ぶら下げても
きっと変わらないはずよ

傘は閉じてもこの恋心 閉じられないのはなぜ?
先輩が選んだ子なんだもん、きっとすごくいい子よ
そんなことわかってる
わかるからまた胸痛む
でもちょっとわたしの方がって思っちゃうダメな女ね...

傘をさす先輩の背中の、隣のその子は誰?
先輩に褒められたえくぼに落ちた私の雨が
気付かれちゃわないように
そっとその場から逃げるけど
ちょっとくらい気付いてくれないかなってダメな女ね...
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