じんじん

雨が降っている
水着のままで凍えてる
私はひとり泣き濡れる

夜の桟橋で
来ないあなたを待っている
小船が波に揺れている

激しい愛の後で
想い出に香おる
「黄昏」という字に酔っている くるおしく

悲しい街の灯よ
夜はハードな気分で
抱かれたあの瞬間を
忘れない

恋が終わるのを
落ちる涙に知らされて
裸の夏が過ぎてゆく ノーノーボーイ

彼と逢った日が
虹の彼方へ消えてゆく
かもめが空を翔ぶように

せつない胸の中で
温もりに代わる
「さよなら」という字を描いている
それなのに……

悲しい街の灯よ
夜はハードな気分で
抱かれたあの瞬間を
忘れない

雨が降っている
港あたりに灯がともる
私はひとり泣き濡れる
今宵も霧にむせんでる
ああ私はひとり泣き濡れる
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