月草の宿

雨のしずくが 窓辺をつたう
君の涙か 伊豆しぐれ
あぁ 決めていたのか 最後の夜と
いいの ひとりで 生きると言った…
あの日別離(わか)れた 月草の宿

雨に打たれて 小さく揺れて
すすり泣くよな つゆ草よ
あぁ あれは女の つよがりなのか
いいの ひとりで 生きると言った…
嘘が哀しい 月草の宿

雨に煙った 天城の里に
君のおもかげ 探す旅
あぁ 待って欲しいと そのひと言に
いいの ひとりで 生きると言った…
俺を泣かせる 月草の宿
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