秋の葉の栞

ほんのりと この胸の中に 点るような夏の蛍は
もう何処かへ飛んで行ったの?
好きな気持ちがそばにあると 少し窮屈になるのが恋だなんて‥
知らなかったよ
ねえ どうして… 逢えなくなってから 僕らは初めて
それが恋と気付いたのかな
季節の色が変わるキモチになって ただ哀しいだけだったのに
鮮やか過ぎる葉鶏頭 夏の終わりを告げる

君のまるで子猫のような そんな爪の傷の痕も 今はなお 愛しいくらい
かけ違いの胸のボタンを 独りでは直せない時 お互いが鏡だったよ
ねえ そうだろう… 風に落ちる秋の葉をしおりに
心の痛むページ そっと閉じれば
初めて逢った頃の Love Story いつかまた風にめくれて
忘れた言葉見つかる時が きっと来るから

ねえ どうして… あんなに強く抱きしめた時に
どこかが壊れそうなキモチだったの
なぜか都会のざわめきは聴こえない 僕はまだ独りじゃない
君の笑い声 あふれたままの空を見上げた
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