夜と遠心力

平然を装いたい心臓 明暗繰り返してく信号
白々の日々はグロテスク 容易く解けて

倦怠は焦げ付いて消耗 贅沢な虚無を壊す衝動
黒々-刻々-とヒリつく感傷 夜明けに目覚めて

何千の眼 観衆は何処
重ねてく嘘 感情は道化師(ピエロ)
“正気なんてもう とうに荒寥”

愛されたいと逆らって
孤独な自転にただ怯えては
繋ぎ止めた断片(かけら)
愛されないと嘯いて
愚鈍に淀んで罅割れていく
真昼の星 もう見えなくて

満月に滲み出した深層 暗涙に作用する視床
着々と死に往く人称 夜に飲まれてく 落ちていく

感染の経路(ルート) 慣性の彼岸
片隅の挫傷 諧謔の獣
五臓六腑に かえす惆悵

愛されたいと彷徨って
歪んだ座標を持て余しては
遠ざかっていく涙
嗚呼癒えないと燻って
愚問に自答をただ重ねてく
夜の海に 放り出されて

難解な数式と
停止した思考のまま
時計を眺めている

愛されたいと逆らって
孤独な自転にただ怯えては
繋ぎ止めた断片
愛されないと嘯いて
愚鈍に淀んで罅割れていく
真昼の星 もう見えなくて
夜の中へ...

愛憎 焦燥 沈殿 嗚呼
悔恨 衝動 摩擦の果てに
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