Verbena

思い出していたんだ あの時の
触れてた感覚 そっと 鼓動を感じた
君だけが知らなくても
雨の日に見てた モノクロの世界
唯一の光が見えたんだ

時を重ねて 紡いでく
些細な事だって 全部忘れない
偽りでも 確かな君との距離
儚く育つ 二人の花

朝の紅い光に手を伸ばして
(あぁ、ここで会えるのは あと何回だろう?)
募る想いは隠したまま

「おはよう」

今日も君は笑いかけてきて…

いつかは 途切れる時を過ごして
雨の日がくることを願っていたの
思い出してくれるように

苦しんでいる君を 救えたら
傷つく心をただ 守れたら
それでも 脆い 焦がれる 私だけ
この時間を 信じているよ

君が告げた言葉を 繰り返して
(あぁ、なんでそんな顔 私に見せたの?)
ぼやけて 前が見えなくても

「すきだよ」

もう一度 咲いて…

触れようと手を伸ばした
先は 閉ざされ
ただ冷たくて 汚れてる
闇夜の先が みえない

あの紅い光は もう消えていく
(あぁ、ここで会えるのは 今日で最後だね。)
指の隙間を伝っていく 雫が
淡い熱を奪い去っていく

「ありがとう」

「さようなら」

二人の 世界
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