東京ヒロイン

往復で何度乗り換えて君にたどり着く?
少しバカらしくも思うくらい 真面目に僕は皆勤賞さ

自意識で塗られて虚勢を張る街並み
みんなの夕焼けが 僕らを いつもと変わらず見下ろす

時の繋ぎ目の隙間からこぼれてしまいそうな
不安定な僕の弱さがじわりと 今 溶け出して

わかっていた いつか君は 誰かだけのヒロインになっていく
その笑顔も その匂いも すべて持って行くんだ
忘れてないけど 見て見ぬ振りをして誤魔化す毎日を
笑い飛ばすような せわしない風に飲まれてく

容易くて呆れるくらいに思い出してる
何故かこんなにも愛おしくなって むず痒さも覚える

重なる針が知らせる意地悪い現実を
笑いながら 君が僕を遮って また蓋をした

気付いていた いつか君は 誰かだけのヒロインになっていく
笑い声も 泣き顔も 綺麗に消して行くんだ
足りないよ まだ 数えきれないほど君と見たいものが
キリはないけれど 頭の中を旋回してる

どうしてさ いつか君は 誰かだけのヒロインになっていく
手に負えない悪い所も ちゃんと持って行けるかい?
それでもさ 君がサヨナラを口にするまでは
この安らぎに包まれている僕で居たい
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