ふるさと屋台

ちから仕事で 一日昏(く)れて
立ち寄る屋台の 嬉しさよ
おでん焼鳥 辛口地酒
遠い夜汽車の 汽笛を聞いて
命ぬくめる 酒をのむ

「いたずら盛りの倅(せがれ)も ずいぶん大きくなっただろうなぁ
会いたいなぁ」

昨日(きのう)届いた ふるさと便り
飲みすぎないでと 書いてある
女房(おんな)子供にゃ わかりはしない
酒は男の 長生き水と
五臓六腑が うれし泣き

山の雪解け はじまる頃に
おまえも故郷へ 帰るのか
おなじ仲間だ 楽しくやろう
お国訛(なま)りで 注ぎあう酒が
明日のちからの 湧(わ)きどころ
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