博多の女

ひとの妻とも 知らないで
おれはきたんだ 博多の町へ
逢わなきゃよかった 逢わないで
夢にでてくる 初恋の
君をしっかり だいていたかった

夜の那珂川(なかがわ) 肩よせて
ゆけばしくしく 泣くさざ波よ
ゆるして下さい ゆるしてと
わびる姿が いじらしく
おれはなんにも 言えなかったのさ

それじゃゆくぜと 背を向けて
夜の中洲(なかす)へ 逃げてはみたが
まぶたをあわせりゃ 浮かぶのさ
俺はやっぱり あの頃の
君をさがして 明日に生きるのさ
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