蝉時雨

時計草は太陽見上げ
時を刻む自分だけの時を

心動くまなざしの先は
天高くに伸びる雲の峰

見えない明日になど
僕は心を砕かない
今、手の内あるものが全てで何が悪かろう?

蝉時雨、耳をつんざくほどに
渾身を震わせ、君は鳴き叫ぶ
蝉時雨、僕に知らせるように
渾身を震わせ、ここに。僕は、今、ここにと。

蜃気楼揺れる炎天の下
夏陰涼し日傘の君

合歓の花に重ね淡い想いも
線香花火の火花と燃える

戻れぬあの時が
僕の心を強くする
今、手の内にあるものが全てで何が悪かろう?

涙は砂埃のせいさ
夏風涙さらって
草笛の音きこえたような
夏風にひとり吹かれて

蝉時雨、耳をつんざくほどに
渾身を震わせ、君は鳴き叫ぶ

蝉時雨、耳をつんざくほどに
渾身を震わせ、君は鳴き叫ぶ
蝉時雨、僕に知らせるように
渾身を震わせ、ここに。僕は、今、ここにと。

ここに。僕は、今、ここに。
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