帰郷

ビルの谷間を くぐり抜け
北へと向かう
関東平野 走り抜けてく
やまびこ号よ
山は白雪かぶり
心寒々 冬景色
俺の帰りを待つ お前が浮かぶ
カモメ飛ぶ 北の岬
大槌(おおつち)の町へ

途中駅から 乗り継げば
聞こえて来るよ
いつか忘れた 故郷(くに)の訛りが
なぜかこの身に沁みて
君と歩いた 吉里吉里(きりきり)の
白い鳴き砂
寄せて帰らぬ 片寄波(かたよせなみ)
浪板(なみいた)海岸
波がさらった 思い出を
今も抱きしめる

山は白雪かぶり
心寒々 冬景色
俺の帰りを待つ 蓬莱島(ほうらいじま)よ
カモメ飛ぶ 北の岬
大槌の町へ
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