心の牙

戻れない もう きのうの幸せに
戦うために走り出したお前
心の牙に 気づいてしまったら
もう 負けられない

汚れた爪を おそれない若さ
風が笑うよ“いつかきっと醒める夢”と

ためらうな ふり向くな
痛みの数だけ
少年は すこしずつ
男になるのさ

お前はもう 一人じゃない おんなじあしたへ
まっすぐに 走ってく 仲間に会うだろう

窓の外には 季節の花が咲き
やさしい日々が 過ぎてゆくあの家
首輪をつけて 生きてゆけるのなら
傷つかないのに

足がすくめば 誰かがささやく
“ほんとうの敵は 弱い甘いお前だよ”と

もう一度 走り出せ 嵐に向かって
苦しみも よろこびに 変わると信じて

汚れた爪を おそれない若さ
風が笑うよ“いつかきっと醒める夢”と

ためらうな ふり向くな
痛みの数だけ
少年は すこしずつ
男になるのさ

もう一度 走り出せ 嵐に向かって
道のない 地平線 お前が未来さ
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