雨情

進む電車の
中から見えた
街は一つの
光になった

進む人たち
混ざって消えて
同じところに
また現れる

雨を含んだ空は
今にも落ちてきそう

霞む景色は
どこも人の
オモイが迷い
落ちてるみたい

私の目には一部しか
見えていないようだ

今あなたは何を
感じているのだろうか
きっと私は
美しい夢を見ていた

ここは時計の
針が急ぐ街
時間は支配
できないものだ

ここは黒濃い
空のふもとで
簡単に声は
届かないもの

私の目には一部しか
見えていないようだ

今私は何を
思い出したのだろうか
今あなたは何を
感じているのだろうか
空にあなたの
思いを馳せて
きっと私は
美しい夢を見ていた
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