青い瞳の恋人さん

君にあげるはずの菜種の花は
水の遣り過ぎで元気がないよ
君は僕を笑うかな 青い瞳の恋人さん

君に歌うはずの恋歌は
結局、歌詞が付かずにいるんだ
どうやったって借り物みたいになっちまうんだ
オリジナルな気持ちなんてもうどこにもないのかな

僕ら描いた未来の日々はカッコウの雛が落としてしまった
生憎、雨はまだ降り止まなくて
僕は悲しむことさえ忘れちまった
それでも君が大好きなのさ
どうか分かっておくれ 青い瞳の恋人さん

朝と昼と晩と夢の中で
君の眠る星を探しているよ
猫が欠伸している間に
流れて消えたよ見知らぬ町へ

君が残した別れの言葉
朝日に抱かれ風化していった
風が吹き抜ける午後は
僕を案山子と蔑んだ

君の瞳が青いのは君の母さんの瞳が青かったから
君の母さんの瞳が青いのは君の婆さんの瞳が青かったから
何処までも何処までもそれを辿ってゆくと
何故だろう 何故なんだろう
涙が零れ落ちていきそうさ
涙がやがて海になるといいな
君は僕を笑うかな 青い瞳の恋人さん

青い瞳の恋人さん
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