レインコートと首の無い鳥

今、不思議な鏡を見つめてる。ただ、汚れてゆくのは誰の顔?

白、拭えない記憶。公園の青。カーテンの隙間、目を逸らす。

時計の鳥は、静かな街の音。光と影は次の朝に消えてゆくの。

レインコート揺れた。
行方を捜した。
夢の足音から虹が薄れて夢を溶かした。

壊れかけている窓、工場の写真の笑顔の指ねじれてく。

ホテルの秘密。最後に鳴いたのは屋上の上。鏡の裏、冷たい朝。

重ねた体まだ。
首の無い鳥の声。
消える部屋の中でひとつひとつ記憶を許すの。
×