フウタ

意地悪そうにわざとらしく敬語を使う君の声聴きながら
布団から出ようとしない
だらしない僕の洗濯物をきちんと折りたたむ出来過ぎた君のこと

春夏秋冬 行き過ぎた季節が在り来たりな毎日が
僕らを緩やかに蝕んでた

君が飼ってた猫の名前を思い出せなくなってしまったなら
今より少し笑えるよ 笑えるよ 弱虫な僕の約束

気怠そうに情けなく ゆっくりと布団から出る僕に 朝日が差す
だらしない僕の洗濯物がきちんと告げている出て行った君のこと

忘れることは前に進むこと誰がそんなこと言うのだろう
忘れないことは囚われてしまうこと誰がそんなこと 言うのだろう

君が飼ってた猫の名前を思い出せなくなってしまったなら
今より少し笑えるよ 笑えるよ 笑えるよ

君が飼っていた猫の名前をどうしても思い出してしまうから
それでもいいやそれでもいいよベランダには飛行機雲と猫
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