夜と霧のなかで

想像力ってイマジネーションって言うんだって
月に照らされて闇に溶け込んじまったな
悲しみの果てなら 辿り着いてるんだって
空に包まれて消える音のない世界へ

まだ雨は降っているのか 傘の花だけが咲く
もう誰か知っているのか 夜と霧のなかで

三文小説ってパルプフィクションって言うんだって
風に運ばれて紡ぐ言葉舞う世界へ

まだ雨は降っているのか 傘の花だけが咲く
もう誰か待っているのか 夜と霧のなかで

濡れ通りおぼめく光 心の奥のほうで受け止めておくれ
ぼくはひとり あなたもひとり 夜と霧の迫間を漂いながら

満ち欠ける月は向こう側 問いかける道は向かい側
傷つき癒しながら 月に風が答えると 明(さや)けし時が溢れると

透きとおり色づく光 心の奥のほうで受け止めておくれ
ぼくはひとり あなたもひとり 夜と霧の迫間を漂いながら

まばゆい影に瞬く過現未
ほら 時のしじま誘うシンドロームに
晴るく星空よ モノクロームに染まれ
さらば霧よ 描け常盤色を
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