アイデンティティ

タントンと響いた
左と右の足は
早くもない
特別じゃない

「金にならなそうね」
「無駄な足掻きはやめな」
みんな言った
仰る意味は解るけど

走れば走る程に傷ついて
負け 罵声も増えていって
でも僕は僕で在りたいから
やめたくない

未だに どうかしているよ
何言われたって
止まれずに 走りだしている
足踏み鳴らして

未だに どうかしてる
やめやめと言ったって
止まれずに どうかしている
足踏み鳴らして

進め
逃亡者と言われようとも
進め
この足音を信じ抜け

タントンと響いた
足音は遠くから
間近に近付いてきた

「なんだまた敵か」
そう思って見てみれば
その人は微笑んでいたんだよ

気付けば足鳴らし笑い合って
傷跡を讃え合って
踏み鳴らした足並みは
揃っていた

未だに どうかしているよ
何言われたって
止まれずに 走りだしている
足踏み鳴らして

未だに どうかしている
繊細な希望だって 嬉しくて
かけがえなく
また走り出して

進め
誰に強制されるでもなく
足並みを揃える喜びを今知って

足鳴らして あと一歩
足並み揃えたら もう一歩
踏み鳴らして あと一歩
足並み揃えたら もう一歩
一歩 その一歩
先に進んだら
もっと愛せるから

未だに どうかしているよ
何言われたって
止まれずに 走りだしている
足踏み鳴らして

未だに どうかしている
もうどうでもよくなって
仲間と言える
人と未来で笑い合えりゃ良い

人は忘れながら生きてゆくよ
だから 忘れないように歌にして

足鳴らして あと一歩
足並み揃えたら もう一歩
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