五月雨 (Darwin_ver.)

僕はかつて此処に在って
降り続いた雨の中
零れた何かが混ざって分からなくなって

夢は深く眠りついて
独りきりの空に逢った
交わした言葉を辿ってまた見失って

凍り付いた掌何か求めて
声を探して揺らいで
届かない空 涙雨は滲む
此処は沈んだ世界

僕はいつも傍に在った
握りしめた愛情は
水溶性の夜に溶けてなくなって

未だ続く雨の中
雁字搦め籠の中
見えない現実探してまた怖くなった

変わらぬイメージ永遠に続く
空を見上げて叫んで
雑音の中人々は滲む
此処は死んだ世界

最期はまだ聞こえない

泣き疲れて眠る空の下
坂道歩いて孤独と背中合わせ誓った
雨は上がっていく

いつか見たこの景色
待ってくれるかな

もうどんなに偽り歩いて来たのかなんて
気付いて流した涙は「五月雨」
いつかは静かに水面へ還る日が来るまで。
最期はそう落日
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