別れの港

女を泣かせちゃ 男じゃないと
胸に霧笛が 突き刺さる
捨てた故郷へ
帰るお前の やつれた肩に
何を詫びても 手遅れだけど
飲めばじんとくる 別れの港

優しさばかりで 甲斐性なしじゃ
しょせん幸せ 空回り
柄じゃないのに
一寸(ちょっと)気取って 格好つけて
惚れちゃならぬと さとしたあの夜(よ)
思いちりぢり 別れの港

潮風冷たい 夜ゆく船は
弱い身体に 辛かろが
生まれ故郷で
暮らすお前の あしたはきっと
しけた過去など 笑顔ではじく
夢をつないで 別れの港
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