ぼたん雪

その胸貸して くれますか
音もなく降る 窓の雪
これが最後(おわり)の 恋だから
一夜(ひとよ)一生 女で生きる
あなたとこのまま 埋(う)もれたい
しのぶ湯の里 ぼたん雪

心のままに 生きるのは
夢のまた夢 無理ですか
バカを云(ゆ)うなと 眼(め)で叱る
袖(そで)を引かれて あなたの胸へ
流れてうれしい 恋小舟
しのぶ湯の里 ぼたん雪

そこまで春は 来てるのに
触(ふ)れりゃつめたい 指の先
たとえ世間に そむいても
一夜(ひとよ)一生 女で生きる
あなたと命を 重ねあい
しのぶ湯の里 ぼたん雪
×