紅型みれん

旅で出逢った この恋なのに
窓の首里城 涙で濡れる
「きっと似合う」と くれた紅型
寝息のあなた 顔見れば
巻くに巻けない わかれ帯
袖を通せば また未練

「傍にいてくれ」 やすらぎ知った
そんなあなたが 私も命
夜明け間近に 揺れる紅型
帰りたくない 雪の町
ふたつにこの身 裂いたなら
忘れられるの? この愛を

何も告げずに 障子を開けりゃ
何処に行くのと この手を止める
離れられない おんな紅型
裾のつぼみも 開きます
暮らすわここで 守礼門
ずっとふたりで 幸せに
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