花束

眠ることを忘れて
夜は朝を隠した

血の涙が溢れて
君は僕を忘れた

いかれた感情が日々を溶かしたんだ
気まぐれを許してよ 今だけは...
束ねた三輪の花を枯らしたんだ
少しだけこの僕に似てるから

左の眼をなくして
少し安心してた

戻る場所はないけど
それでもいい気がして

落とした眼球を舌で溶かしたんだ
飴玉に似てるような気がしてさ
何処かで老人が哀を焦がしたんだ
君にだけ見せるから此処へ来て

愛じゃなかったんだ
哀が残ったんだ
傷になり気づくのは痛いから

花を咲かせたんだ
すぐに枯らしたんだ
鮮やかな藍色が哀しくて

サヨナラ
泣いたんだ あなたは泣いたんだ
僕にだけ気付かせて魅せるから
あなたを刺したんだ
静かに刺したんだ

-花束を渡すまでここにいて-
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