北愁歌

みぞれまじりの 旅空夜空
思慕(おもい)ひきずる 港町
指輪もやれず 泣かせたままで
いくら詫びても 届かない
夜の寒さを 噛みしめて
ひとり飲む酒 苦い酒

誰かの愛に 包まれながら
今が幸せ それでいい
一途に惚れて 一途に生きた
未練ばかりの 虚しさよ
写真を一枚 ふところに
ひとり飲む酒 つらい酒

北行く船が 夜霧をつれて
汽笛淋しい 港宿
旅路の町は 行く人もなく
肩に冷たい 雪が舞う
明日は釧路か 函館か
ひとり飲む酒 わすれ酒
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