ある日の午後

名前も知らぬ
白い花びら 舞い散る午後でした
あなたのそばを
つかず 離れず 歩いた道でした

愛していることに
心はいっぱいでも
なぜか ふたりは ルルル
古いお寺の
いわれなんか話すばかり

それでもいつか
肩にやさしい あなたの手を感じ
川のほとりに
釣り人たちが 静かな午後でした

愛していることに
心もいっぱいなら
人影さけて ルルル
くちづけぐらい
できたはずの五月の風

手紙のなかで
伝えた気持 会えば頬がもえる
都忘れの
花がいとしく 胸打つ午後でした
胸打つ午後でした
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