むせかえる夜

深紫の風が夏の夜にうねる
酷く蒸し暑くて溶けそうだ

揺らめく赤い炎 怪しくちらつき
誰もが同じ事期待して

何かの 訪れだよ
燻る恋の摩擦で
火の粉が飛び散る

見惚れた 時が止まりすべて消え去る
視界には君だけ
他はわからない

不思議さ 身体中の力奪われ
手も足も出なくて
ただの隙だらけ

欲望の足音が距離を詰めてくる
焼け付く吐息でむせかるよう

よろこびと引き換えの 命は惜しまない
あとは君の好きにしてくれよ

とにかく 聞きたいのさ
その唇に現る
とどめの言葉を

揚羽蝶 光のフレア 蝉の鳴き声
黄金色の太陽 意識は遠のく

見惚れた 時が止まりすべて消え去る
視界には君だけ
他はわからない

その目に 捕らえられて僕は動けない
逆らえばこの身は
脱け殻になる
脱け殻になる
生きた気がしない
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