少年と夢

旅の途中拾った ポケットの中の宝石
あぁ まだ今は原石 大事に抱えて運んでく

そんな石ころに 価値はあるのかと
馬鹿にされても 捨てないでいる

少年はそれを夢と 名付けて運ぶことにした
輝く時が来ると信じながら 磨き続けた

落としてかけてしまった 形が変わった宝石
傷がついた原石 どれくらいの価値を失くしたろう

こんな石ころが 何になるのかと
自問自答を 抱え続けた

大人になるとその石は 先に進む邪魔をした
少年はその夢を 忘れることにした

荷物減らして 身軽になった
だけど 笑うことは 少なくなった

ある日 引き出しの奥に宝石
見つけた時 心震えた

大人なった少年は もう一度石を取り出した
憧れと誇りが その心強くした

どこにも売っていないような 自分だけの宝石を
磨き続けるのさ この旅が終わるまで 終えるまで

もうずっと磨いてきた
大切なものを眺める瞳は宝石
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