月の舟

暮れてゆく雲のすきまから
にじむ朱色(あかいろ)
過ぎてゆく1日が
こんなに切ない

いつもと変わらないはずの
街の色も何故か
違う景色に映る
あなただけがいない

重ねた季節の数だけが
きらめいてた記憶の中
今も この胸しめつける

会いたい 会いたい
叶わないと知っても
思い出す その腕をその手を
会いたい 会いたい
変らない想いを
今すぐ あなたのもとへ
まっすぐ 伝えたい

ひとりきりで過ごす夜も
慣れてきたけれども
2人で見上げた星
こんなに 愛しい

はじめての電話の声
今でも忘れない
つまらないジョークにも
2人 笑ったね

傷つけあって泣いたことも
許しあった 何もかもを
お互い 信じた“さよなら”
だけど

月の舟は夜を請う
永遠の想いをのせて

会いたい 会いたい
叶わないと知っても
思い出す その胸をその瞳(め)を
消えない 想いに
心奪われても
見えない時の中で
明日を歩いてく
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