リオの少女

シャツをはだけて君を抱き
海岸通りさまよった
言葉はわからない
身振り手振りで話したね

エアコンもない安ホテル
愛しあってる間中
カーニバルの音が
海鳴りのように響いてた

可愛いリオの少女
ホテルのキッチンで
ねっとりと苦すぎる
珈琲いれてくれた
可愛いリオの少女
貧しい生い立ちを
あどけない微笑みの
裏にかくしてたね

祭りのあとの街路には
淋しさだけが舞っていた
車を覗きこみ
抱きあう影を見て笑う

古い写真をとりだして
彼の部分は破き去り
自分のだけ渡す
アドレスと名を書き足して

可愛いリオの少女
あれから時は過ぎ
せっかくのアドレスも
手紙出さず仕舞い
可愛いリオの少女
地球の裏側で
しあわせに生きてるか
不意に心動く

可愛いリオの少女
サンバのステップで
想い出を横切って
今も生きているよ
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