遠い日の花火

境内の提灯 宵闇に浮かび
風に揺られ

祭り囃子の中 人混みに
はぐれぬように
息を止め 手をつないだ
あの夏の日

あなたはわざと動じないふりをするけど
鼓動、手を伝うんだよ 隠しても

遠くであがる花火
一瞬照らされる 照れてる横顔
もう少し見ていたいのに
儚く散ってしまった

海は光の中 遠くの船は
陽炎かしら?

あなたのはしゃぐ顔
子供みたいでくすぐったいの
離れたくないよ
ねぇ気付いて

私はいつも明日の約束をしたいけど
こわくて聞けないんだよ 好きなんだ

遠くであがる花火
ひとりベランダで 見てたら泣きそう
着信をただ待っていても
静けさ知るだけ

遠い日の花火
一瞬照らされる 照れてる横顔
鮮やかに思い出せるのに
儚く散ってしまった

季節は通り過ぎてく
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